checkbox4P戦略ついて

 

今月号のバンバン集客塾では、商品開発におけるハード戦略とソフト戦略について見てきた。ここでもハードとソフトにおいて、日本を取り巻く環境について考察していく。

 

まず、産業におけるハードとソフトの定義を確認いただくと、このようになる。

 

 

ハードは、製造業や精密機器のような物理的なものを指し、ソフトは、ソフトウェアやサービス、コンテンツのような無形資産を指す。従来は、産業革命などでハードが重視されていた時代もあり、日本が得意な領域であった。

 

日本は自動車や家電などさまざまなハードウェアを開発し、世界を圧巻してきた。一方で、20世紀後半に情報革命といった形でソフト重視の時代が来ると全く太刀打ちできず、経済が停滞してしまった。このように、日本の経済停滞にはさまざまな観点で議論が繰り広げられているが、まさにこのソフトにおける遅れという観点も根深いのである。

 

 

これを図で示すと下のようになる。20世紀前半の産業革命のときには、ハードで日本のGDPを拡大した一方、20世紀後半に入ると情報革命となり、ソフトで台頭できず、経済が停滞する状況に陥っている。そもそも、なぜ日本人はソフトウェアの開発が苦手なのだろうか。

 

 

まず、ソフトに求められる要素には、柔軟な思考や独自の発想力などがある一方で、日本社会の特性は、理論や知識を重視する傾向にあり、ソフトウェアとの相性が良くない。また、変化に対応しながら進化させる要素も求められるが、日本の社会は上下関係により意思決定が遅く、特性としても失敗を受け入れない傾向にある。つまり、日本の根本的な風土がソフトウェア産業での遅れを出しているのである。

 

 

このような事態は今後、さらに深刻なものとなる。なぜなら、ソフトウェアがハードウェアを飲み込んでいくからである。IoTという言葉をご存じだろうか。これは「モノのインターネット」という意味合いになるのだが、要は、インターネットによりハードが全てソフトに集約されるという考え方である。

 

 

わかりやすく言えば下の図のようになる。これまで日本が幅広くシェアを取ってきたビデオカメラや電卓、カメラ、カーナビ、テレビなどのハードについては、スマートフォンや他のアプリケーションに取って代わられるようになった。

 

 

これはまさに、ハードウェアがソフトウェアの中に組み込まれてしまったということだ。今後このような状況が続く中で、日本の強い産業は滅び続けていくであろう。今回示したような商品開発、各部のハードやソフト、ブランドの観点において、ソフト開発というのは単なる医療業界だけの課題ではなく、日本全体の課題になっている。

 

 

最後に

 

以上、今回は、医療業界の重要テーマとして「ソフト開発」の課題について見てきた。

 

近年、医療業界においても、医療費の高騰や患者ニーズの多様化・変化により、設備や技術といったハード面での差別化が難しくなってきている。こうした状況下では、サービスの質、患者体験、コミュニケーションなどのソフト面を重視した戦略が医療機関にとって不可欠となるだろう。多くの医院がこの激動の時代を乗り越えるためのヒントとして、ノウフルを貴重な情報源といただければそれ以上のことはない。

 

引用

 

 

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