今回は、WEB広告の媒体テクニックでオンライン集客を2倍に向上させたDクリニックについて見ていきたい。
Dクリニックは、栃木県で営む内科クリニックである。広告運用において、医院の魅力を発信できる適切な媒体を活用することで認知度を維持し、患者にさまざまな医療サービスを提供している。今回は、DクリニックのWEB広告運用における媒体戦略に焦点を当てて見ていく。
では本日の目次を示そう。
医療業界の集客構造
下の図は、自費診療業界の集客構造を示したものである。自費診療業界の集客構造は、媒体・販売ルート・企画に分かれている。中でも、媒体にあるWEB広告は、ホームページへの患者流入を促進するための重要な施策の一つだ。
また、下の図はWEB広告を実施する流れを示している。広告を行う上では目的の明確化やペルソナの定義が重要であり、それを踏まえて配信設計や運用のプロセスへと進めていく流れになっている。
この中で、今回はDクリニックが工夫した、どの広告に出稿するかという視点に焦点を当てて見ていこう。
WEB広告媒体とは
インターネット広告には大きく分けて二つの種類がある。一つ目は検索広告で、ユーザーが何かを検索したときに上部に表示される広告のことだ。広告を出稿するたびにグーグルに数百円の広告料を支払う流れになっている。二つ目は媒体広告である。バナー広告とも呼ばれ、画像広告がウェブページ上に表示される広告のことだ。
検索広告においては、下の図のように、「東京 + インプラント」で検索された際に、エリア・業態・特徴などを登録しておけば、さまざまな組み合わせで自院のサイトを表示させることができる。例えば、東京エリアでインプラントを展開している医院の場合、東京、八王子市、立川市、青梅市、港区などをキーワードに組み合わせておけば、検索された際に自院の広告が表示されるようになる。さらに、特徴となる費用・価格など、ユーザーが検索しそうなキーワードの組み合わせで検索された際にも、広告が表示されるようになっている。
下の図は、媒体広告の代表的な七つの配信媒体である。Facebook・X(旧Twitter)・インスタグラム・LINE・YouTubeは各自が媒体となり、広告を出稿できるプラットフォームだ。また、ヤフーやグーグル等にも検索結果に広告を載せる媒体が多数存在している。これらは、フジテレビ・TBS・日本テレビ等、どのメディアに広告を出稿するのかをイメージすると捉えやすい。
では、検索広告と媒体広告では、どちらが効果的だろうか。結論から言えば、両方とも有効な施策だ。その中でも特徴があるとすれば、検索広告においては、既に情報を探しており、今すぐ利用を検討したいニーズの強いユーザーが多い傾向にある。一方で、媒体広告は、インターネット上でたまたま表示される広告であるため、熱感の低いユーザーが多い傾向にある。
それらを図にすると下記の通りになる。今すぐサービスを受けたい患者を探す場合は検索広告が有効であり、まだ先の患者を囲い込みたい場合は媒体広告、つまりバナー広告が有効だ。
また、媒体広告は、場所・ワード・カテゴリーの観点でどのようなサイトへ広告を配信するかを決められる。特に、記事などを配信している広告では中立性を訴求できるため有効だ。
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