今回は自費診療業界におけるWEB広告の配信テクニックに焦点を当て、その中でも配信ターゲット戦略について考察します。
では本日の目次をお示しいたします。
下の図は、医療業界における集患の全体像を示したものです。媒体と呼ばれる手段を使って見込み患者を獲得し、そこから実際の患者になるまでの流れを表しています。WEB広告は媒体の中のホームページに患者を誘導するための施策の一つです。
その中でも下の図に示されているように、目的の明確化・ペルソナの明確化・配信設計・運用といった流れが重要です。なお、目的とペルソナについての詳細は別の記事で解説しているので、まずはそちらをご覧ください。
なお、目的とペルソナについての詳細は別の記事で解説しているので、まずはそちらをご覧ください。
広告の配信ターゲットを定める
今回は配信設計の中でも、誰に向けて広告を出すかという視点に焦点を当ててみます。まず、WEB広告と従来の広告との違いは何でしょうか。
従来の広告は、看板やチラシ・テレビCMなどを指します。このような広告は、配信設計において特定の対象に広告を届けるのが難しいという制約がありました。一方で、インターネット広告では、広告の出稿に際して、誰に向けて・どこに・どのような内容で・いつ配信するのかなど、四つの視点で効果的に設定できるのが魅力です。これらの中では、まず、誰に広告を出稿するのかという観点を抑えることが重要になります。
また、従来の広告とWEB広告の違いは何でしょうか。従来の広告とは、看板やチラシ・テレビCMなどを指しますが、下の図にあるように、配信設計においてターゲットに出稿するかどうかの制限ができませんでした。
厳密に言えば、テレビCMでお昼の時間帯を設定すれば、比較的40代主婦に広告を配信することもできなくはないですが、非常に精度が低いです。一方で、インターネット広告では、誰に広告を出稿するかという点に対して、明確に広告を配信できるメリットがあります。
例えば、レーシックを検討しているユーザーに、レーシックに関する広告を配信できるのがインターネット広告の魅力です。では、その広告の対象をどのように設定できるのでしょうか。下の図は、広告の対象を考える上での観点をまとめたものですが、大きく四つのポイントがあります。
①類似性
自医院のサイトに訪れているユーザーと似ている属性の人を対象に広告を配信することができます。
②自医院との関わり
ホームページに訪問しているユーザーや実際の顧客に広告を配信することができます。
③属性
年齢や性別、居住地、年収、子供の有無などの細かい設定を行い、広告を配信することができます。
④関心事項
アウトドアスポーツ、住宅購入など様々な関心属性に合わせて、設定することができます。これらの属性や関心事項については、GoogleやYahooはユーザーがどのようなホームページを見ているかなどを分析することによって仮説を立てています。
下の図のように、あるURLをクリックすることで、ご自身がどのようにプロファイルされているかを見ることができます。
このような考え方においては、効率とボリュームの二つの側面で考えることが重要です。
当然ながら、広告予算が少なければ効率はいいですが、広告予算を上げれば上げるほど対象が広がり、効率が下がっていきます。このバランスをしっかりとることが重要なのです。この中で有効な施策は、サイト訪問済みのユーザーに広告を配信するリマーケティングです。
これは、自社のサイトに一度訪問したユーザーだけに広告を配信する施策です。自費診療業界は店舗ビジネスですので、居住地やターゲットになる施設をしっかりと明確に決めた上で、自社の商圏に広告を配信することが重要になります。なお、今後もこのターゲット設定については個人情報保護の観点から、下の図のとおり規制が厳しくなる動きも見られています。
下の図のように、より精度の高い施策なども出てきていますので、この観点を踏まえて取り組みを行うことが重要です。
本日のまとめ
改めて、本日のまとめをお示しいたします。
WEB広告は、明確な条件で配信ターゲットの設定が可能である
配信対象者を絞り方には四つの施策がある
自費診療を増やすには、リマーケティング(サイト訪問者への広告配信)が有効である
広告配信の規制強化にあわせて、精度の高い配信施策を検討することが重要である
以上、本日は自費診療を増やすための広告配信テクニックとして、配信ターゲット戦略について見てきました。
このような取り組みを行うことで、より精度の高い広告配信を行っていくことが重要です。