
写真力の重要性
多くの歯科医院が診療サービス開発を日々行い、患者に受け入れてもらうためにランディングページやパンフレットを作るなどの取り組みをしているものの、なかなか患者が増えないと言って嘆いているケースが多く見られる。このような場合に、一体何に気をつけて診療サービス強化をしていくべきなのだろうか。
まず前提として、ノウフルをお読みいただいている多くの方々が歯科医院を運営している。一般診療に加えて審美治療やインプラント治療などの自費診療を提供している医院も多いであろう。自費診療では、保険診療以上に患者が「より良い治療」や「理想の見た目」を求めて来院する。このような場合、当然ながら、治療写真の見せ方というものが求められてくるのであるが、この「写真の見せ方」をしっかりと意識して販売活動を行っているだろうか。まず、下の図をご覧いただきたい。

二つのハンバーガーが並んでいるが、どちらのハンバーガーを食べたいだろうか。多くの読者は左側と答えるであろう。飲食業界において、メニューに右側のような写真を載せるケースは少ない。しかし、歯科業界においては、ホームページの症例写真が、まさにこの右側の写真のようになっているケースがよく見られる。例えば下の図をご覧いただきたい。

こちらの図は、症例写真に医師の指が写り込んでいたり、照明が暗く治療部位がはっきり見えなかったりするケースである。このような場合、本当に自費診療としてプライドを持って集客するつもりがあるのかと問いたくなる。当然、撮影環境の制約や、写真撮影に慣れていないスタッフが担当するケースもあるだろう。
しかし今の時代では、写真をある程度加工することで、ビジュアルを強化することは可能だ。例えば、下の図の左の写真は、せっかく審美治療を終えたにもかかわらず、照明が弱く、仕上がりの美しさが十分に伝わっていない。

このような症例写真においても、加工ツールを使えば、下の写真のように、全く印象の異なるビジュアルへと仕上げることができるのである。掲載する症例写真の見せ方に関してはさまざまなポイントがあるが、代表的なのは下の図のポイントである。

このような調整ツールは無料であり、容易に加工ができるため、ツールを活用してしっかりと見せ方を強化することが重要なのである。また、写真の撮り方一つとっても症例写真の印象は大きく変わる。例えば下の図のように、ビフォーアフターの写真でアングルや写真サイズが異なっており、治療の成果がわかりにくいケースがある。

このような場合、同じアングル、同じサイズで、正確にビフォーアフターが比較できる写真を撮ることが重要だ。このようにして症例写真の「見せ方」を磨くことができれば、当然インスタグラムなどでも見栄えが上がるため、フォロワー数や反響が増えるといったことにつながる。
御院は「症例写真ほど重要な領域」を軽視していないだろうか。自費診療が一般診療と比べてどこに価値の違いを見せられるのか、今一度考えてもらいたい。
最後に
以上、今回は、歯科業界の重要テーマとして「写真力で変わる歯科集客」について見てきた。
症例写真の質は、自由診療における重要なマーケティング要素である。患者の第一印象を左右し、反響や集客に大きく影響を与えるからだ。日々の業務の中で「見せ方」の質にこだわることで、反響率は確実に変わってくる。一人でも多くの歯科業界従事者の方々にとって、ノウフルが貴重な情報源になれば、それ以上のことはない。