今回は、自医院の魅力を3倍にし、ホームページからの問い合わせを増やすノウハウについて説明します。
では本日の目次をお示しいたします。
下の図は、医療・自費診療業界における集患の全体構造です。
媒体・販売ルート・企画があり、媒体においてはオフライン・SNS・紹介等の施策があります。その中で、Web広告・SEOを活用したホームページ媒体は非常に重要です。さらに、次の図をご覧ください。
今までの集患は、看板や紹介によるもので、それぞれが独立していました。しかし現在は、右のように、紹介や看板からホームページを経由して来院するケースが主流となっています。つまり、ホームページが各マーケティング媒体の「ハブ」としての機能を持つのです。この構造を踏まえ、ホームページの構築を行うことが重要になります。
では、ホームページにおいては、どのような特性を押さえるべきなのでしょうか。次の図は、ホームページにおける四つの領域を示しています。
まず、患者は自医院のホームページを開いた際、医院自体の魅力について判断します。そこで問題がなければ、サービスやスタッフに魅力があるか、そして反響しやすいかといった流れで進んでいきます。今回は、このうちのサービスの魅力度について詳しく見ていきましょう。
サービスの魅力的な表示とは
下の図は、3C分析といい、自医院・競合・顧客のフレームワークになります。
自医院の強み・競合の強み・顧客の求めているものを掛け合わせて、自医院の優位性を明確にする考え方です。この優位性のことをUSPと言います。USPとはUnique・Selling・Propositionの頭文字をとったもので、自社が強みとする競争優位性を指します。USPがずれてしまっていると、下の図のように、顧客が自医院の差別化要素に関心を持たない、自医院の差別化要素よりも競合が勝つ、などの問題が発生してしまいます。
下の図は、サービスの魅力的な表示についての好例を示したものです。このように、それぞれのサービスにおいて料金を明確に表示し、分割支払いについても丁寧に掲載をしているところが非常に魅力的です
次は、スタッフの魅力的な表示についての事例です。下の図は、スタッフを紹介するページで自己紹介分を丁寧に記載し、顔写真もしっかりと掲載している好例になります。
このような取り組みでスタッフの魅力をアピールし、来院につなげることが重要です。
最後に、反響のしやすさについても紹介します。下の図は、問い合わせや予約をするフォームの好例を示したものです。
フォームフローの可視化・未記入箇所へのアラーム表示・適度な必須項目数、さらには表示方法や入力項目の説明など、利用者目線で丁寧に作り込まれていることが分かります。さらに、スマートフォン利用時はタップで電話ができるようにするなど、反響に直接的につなげられる工夫をとることも重要になります。
そして、これらを実現するためには、ペルソナの設定も不可欠です。ペルソナとは、ターゲットになる患者の年齢・名前・性格・予算等を1人の人間として具現化することを指しています。そのペルソナに対し、ホームページがどのように見えるのかを分析しましょう。
下の図は、男性誌と女性誌の色合いについて比較したものです。
左側の男性誌は色合いが渋い色になっており、右側の女性誌はピンクや紫系の色が多くなっています。つまり、性別においても好みのテイストが全く違うことがお分かりいただけるでしょう。さらに下の図は、SNSのユーザー特性を示したものです。
X(旧Twitter)ユーザーは学生が多く、インスタグラムは女性が多い傾向にあります。また、Facebookはビジネス活用が多く、YouTubeは全世代が対象になっています。このように、媒体によってペルソナが異なるため、その点も意識してホームページを運用する必要があります。
自費診療業界ではないですが、ある企業の事例です。
元々左側のようなホームページを運用していましたが、作りが男性経営者の好みに偏り、全く反響がありませんでした。しかし、ターゲットが女性だということでペルソナから逆算したホームページに切り替えることで、反響が15倍にも上がったのです。このように、ペルソナについては、しっかりとターゲットの特性を考えてホームページを制作することが重要です。
本日のまとめ
改めて、本日のまとめをお示しいたします。
ホームページには、明確な料金設定や魅力的なスタッフ紹介を掲載する
ホームページの問い合わせフォームは、利用者目線で見やすく使いやすい作りにする
反響を獲得するには、自社のペルソナについて分析し、ホームページに反映することが大切
以上、今回は自医院の魅力を3倍にするホームページの反響増加のポイントについてお伝えしました。
このような取り組みを行うことで、自費診療の患者を増やすことが重要ですので、しっかりと取り組みを行いましょう。