今回の歯科業界バンバン集客塾では、USP戦略の改めて重要なポイントについて見ていきたい。
では本日の目次を示そう。
矛と盾で見る強みの再構築
まず、歯科業界において、自院がどのような強みで勝負しているのかを再確認する必要がある。その上で、まず何が「矛」であり、何が「盾」であるかを押さえることが重要だ。ここで言う「矛」とは、自院の突出した強みを指し、「盾」とは、減点にならないよう最低限担保すべき要素であると捉えるとわかりやすい。

例えば、下の図を見てほしい。これまでは、デジタル診療やレーザー治療、矯正治療などの取り組みが他院と比較して突出しており、差別化要素となっていた。しかし、医療機器の普及などを経て他院の水準が上がる中、これらの要素は2025年には前提要素となっていることを認識しなければならない。

また、下の図は、歯科業界における差別化要素の主役をまとめたものであるが、歯科業界の黎明期は、「技術」が際立った強みであった。その後、設備による差別化の時代が訪れ、次第に診療コンセプト・クリニックのサービスといった要素へと主役が移り変わってきている。また、近年では、技術や設備による差別化が難しくなっており、サービスに関しても高い水準が求められている。

このように、かつての突出要素、現代でいう前提要素をUSPとして訴求していないかという点を改めて見つめ直さなければならない。また、こうした強みの洗い出しにおいて、過去に流行した要素は、今もなお突出要素として通用するのかを考える必要がある。
自社のUSP
では、具体的にどのような取り組みをすればよいのかについて、大きく10のステップに分けて、主要3つについて見ていこう。

まずは強みの洗い出しである。ここで言う「強み」とは、USPを指している。USPとは、自院の得意分野の中で患者ニーズを満たし、かつ競合が容易に参入できない領域である。

例えば、際立ったUSPを持つ医院としては、下の図のような事例が代表的である。

こうしたUSPを可視化するには、下の図にあるように、縦軸に強みになる要素、横軸に自院と競合他院が実際にどの程度優位性があるのか、そして患者がそれを求めているのかという患者感度をまとめていく。
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